W.年商10・30・50・100億の壁を突破させる法則 |
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《2.会社の成長軌道》
ステップ1
創業期は、生きていくために必死で、数少ない顧客に喜ばれることのみを考え、朝早くから夜遅くまで寝る間を惜しんで働く。その姿勢が認められ、@顧客基盤が少しずつ出来上がり、提供するA商品基盤も少しずつ出来上がる。そして先導者としての社長の姿勢が自然と会社のB風土基盤を形成していく。この状態は会社の成長軌道における基礎固め時期である。
ステップ2
会社の人数が増え始め、会社が急激に大きくなる急成長期がくる。この期で全社員が1人3役・5役ではなくなり、1人2役ぐらいで業務をこなしていく。そうなると、営業部門、製造部門、総務部門などの原型が出来始める。これがC機能基盤の出来始めである。
そして、機能基盤で組織図が描けるようになると、成長軌道の安定期に入っていく。安全期とは「会社が安定した状態はなく、そこそこ基盤が出来た状態」である。メーカーで3億、商社で7億、小売で5億ぐらいの年商になる。
ステップ3
企業規模も20人、30人と大きくなる。会社の規模が成長したから、基盤もさらに強化されていると思いたい。しかし、逆に弱っている事が多い。今までより「バラバラ状態」になることが多い。安定期に入るとは「経営者が現場かの仕事から離れても現場が回る状態」でもある。そうなるとオヤジの背中を感じ、風土を形成してきた中小企業には、「お手本」が現場から無くなるので、代わりに「語り部」の存在」が必要になる。しかし、居ない。
また、創業期にお世話になった顧客・商品がこの規模になっても貢献してくれているとは限らない。販売・製造することで赤字になっている顧客・商品は創業期からのお付き合いのケースが多い。
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ステップ4
安定期の次の成長軌道は膨張成長期である。エリアの拡大、設備増強に伴う拡大であるが、中身が伴っていない事が多いので成長ではなく膨張傾向となる。この多面的な展開には必然的にD財務基盤が条件となる。創業期から培ってきた経営者の個人資産や信用、そして規模的成長を担保とする内容が、財務基盤として活用出来始める。そして人数増加に伴い、必要となるのが「ルールと基準の整備とシステム化」である。「社長が歩くルールブック」から脱皮し、会社の仕組みづくりに取り掛からねば、ロスの発生が増加したり、効率が悪化したり、収益性が極端に落ちる。この段階でE管理基盤の強化に着手し始める。
ステップ5
そして最後に「会社の成長スピードは人の成長スピードより確実に早い」現実に悩まされる。経営者は自分と差が広がりすぎた幹部の教育・育成に力を入れ始める。そして幹部の成長スピードにイライラしながらF人材基盤が少し出来上がるのである。
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