Ⅰ.中小企業の業績は上がらないように出来ている

《1.業績づくりの視点》
中小企業の収益構造は毎月安定して確保できる売上高で固定費+必要な営業利益を吸収できる会社は殆んどありません。この事実を理解すると業績を上げる事の意味が見え始めてきます。

必要売上高100
固定売上70 ルーチンワーク
差額金額30 創造性の仕事

①目標100、固定売上70とすると差額は30となります。
②固定売上は、通常の販売活動・生産活動を行う事(ルーチンワークを呼ばれる仕事)によって稼ぐもの
③反面通常活動だけでは必要売上高の差額を埋める事が出来ないのも事実
④つまり、ルーチンワークの仕事しかしていない会社は、必然的に【業績が上がらないように出来ている】わけです。

《2.業績づくりの基本には活動と管理の両輪が必要》
①活動とは営業活動、生産活動であり、売上・利益を確保する為の活動です。
②それに対し、管理とは本来あるべき姿から逸脱していないかを確認していく作業です。
③活動に関するものは放りぱなしにすると自然と減るものが多く、売上・粗利益率・利益・生産性・資金等です
④管理に関するものは放りぱなしにすると自然と増えるものが多く、経費・売掛金・在庫等です。

中小企業は集団をコントロールしないと活動は自己判断で好きなようにやるし、管理は面倒くさいから放りぱなしとなる事が多い。
↓
つまり、会社組織にコントロールされた活動と管理の機能を入れないと業績は上がらないように出来ている。

《3.業績づくりのマネージメントを邪魔するもの》
①中小企業が抱える体質の特性や幹部が現業とマネージメント業を兼任しているプレーイングマネージャ体制が邪魔をします。
【中小企業が抱える体質特性】 【プレイングマネージメント体制】
①当たり前の事に対する習慣づけの問題 ①マネージメントタイムを取れていない
②数値使って判断する習性が付いていない ②マネージメントバランスが偏りすぎている
③「ルールと基準作り」の問題 ③戦術・戦闘のマネージメントの仕組みがない
④会社の道標がない為に起こる問題 ④マネージメントのやり方を知らない

②人なし、ものなし、金なし、管理なしのナイナイ尽くしの中小企業の体質。
コラム 関連コラム: 戦う準備の躾づくりとは

③兼任主義の代表例であるプレーイングマネージャ体制での組織運営。本来これは、難しい組織運営の方法です。しかし、それが中小企業の現実です。
コラム 関連コラム:マネージメントは会社の仕組み自体である
▲UP
Copyright (C) Meister Consultants, Inc. All rights reserved.
無断転用を禁止いたします。
●マイスター・コンサルタンツHOMEページへ