何でも自分がやらないと気が済まない社長は会社を大きくしなければ良い・・・
■組織運営とは
組織運営とは、『トップが部下を通じて業績を上げる』事です。
今迄、一人で各部門を取り仕切ってきた社長にとって、部門・業務を完全に人に任せるには大きな抵抗感があるし心配もある。しかし健全な意味で会社を成長させようと考えたら、この組織運営に会社の舵取り方法を変えなければならない。ここで、誤解して欲しくないのは、何でも自分がやらないと気が済まない社長は会社を大きくしなければ良い。これも会社の生き方であり、特徴である。
■「当たり前の事に対する習慣づけ」の問題
多くの会社で見受けられるのは基本動作が出来ていない事である。基本動作は息を吸ったら吐くように出来ないと組織人になれない。朝起きたらおやようございますと挨拶をする。散らかしたら片付ける。このような当たり前の事を組織人としてやらねばならない動作が基本動作である。特に出来ていないのが、報告・連絡と指示命令である。人を動かす基本動作が出来ていないので、動き方が混乱をきたす。又、決め事を守らない、守らせない習慣もある。やるべき事をキチンとやる習慣がないと何を考えても無駄である。
■数値使って判断する習性が付いていない
日本語で1番正しい言葉は数値である。この数値使って判断する習性が付いていない為にどうしても抽象的な運営方法になっている。数値とは文字通り数字・数量であり、期限である。数値を使わないと「あれはどう」、「これはどう」のやりとりになり、成果はでにくい。
■ルールと基準作りが出来ない
次に「ルールと基準作り」の問題である。中小企業は組織のルールと基準作りを苦手としている。会社運営には「活動」と「管理」がある。畑を切り開く活動、そして成果を出し尽くす為の管理である。活動が最優先である。しかし、活動ばかりで管理に目が行かなければ、本来収穫できる果実をムダにする事がある。その管理づくりの基本がルールと基準作りである。従業員が15~20名ぐらいになると経営者は組織図をつくりたがる。この気持ちもわかる。しかし、組織図のつくり方に問題がある。多くの会社は組織の役職を先ず、決めてそこに人を当て込んでいく、将棋指し型の考えである。だから、組織がキチンと機能しない。
組織は役職を与える事が目的ではない。会社に必要な機能を考える事である。その機能が不明なのに、人ばかり当て込むから、機能しない。組織図はあるが役職者の仕事の責任・範囲がはっきりしていない状態になる。社長を通さないと流れない組織体系は、この典型である。組織図をつくったばかりに、かえって経営者が苦労している会社も多い。足元のテーマで考えると仕事の標準化が出来ていない事もルールと基準作りのテーマである。出来る人しか出来ない業務遂行レベルになっている事が多い。
■会社の道標がない為に起こる問題
そして多くの会社に見受けられるのが、会社の道標がない為に起こる問題である。道標とは、灯りをともす役割である。夜道に街路灯があるから、歩ける。同じように会社に方向性・道順があれば、進みやすい。会社は人間動物園である。この人間動物園の動物達は好き勝手に動く事が多い。何故、動くのか?寄せ集め集団で会社としての基礎固めができていないから、バラバラ集団になるのである。会社にとって代表的な道標とは経営理念、ビジョン、経営方針である。会社の目標、方針がわかりづらかったり、なかったりするから、社員の迷いが生じる。組織の道標は羅針盤である。海図無き航海は難破する確率は高い。
■組織を動かす人・仕組みの問題
最後に組織を動かす人・仕組みの問題である。戦術とは人を動かす方策である。その仕組みとしてのポイントは2点ある。一つ目はマネージメントであり、二つ目はHOW TOである。マネージメントの本質は「決め事を決めたとおりにやらせる事」である。これが出来ない為に散々苦労している経営者・幹部は非常に多い。HOW TOとはノウハウであり、仕事の標準化である。代表的な組織運営を実践させるマネージメントの仕組みには
次の内容があります。経営理念、ビジョン、経営計画書、業績を検討する機関、PDCAサイクル、目標管理システム、会議・ミーテイング体系、報告システム、評価制度等です。これらも仕組みがないから、リーダー個人のスキル・体験の個人商店でバラバラ集団になりやすい傾向があります。
■中小企業が組織運営する際の強み
反面、組織を運営する際の中小企業の強みは次の通りである。
強みとして押えるのは人が組織を動かす際の人の強みである。中小企業の社員はよく働くし、真面目に働く能力は高い。そして素直な従順な性格集団である。会社が忙しいとき、突発的な時に労を厭わず働く姿勢は立派である。又、基本的に真面目に働く能力は高い。集合体としての特徴は経営者を中心にまとまりがある事である。
経営者の顔を見れる事は強みである。何気ない事だが、組織としてのまとまりを考えた時には強い武器である。規模が拡大すればするほど、この武器は使えない。又、小集団であるがゆえに、小回り・変化への対応が早く出来る特性を持っている。

