組織運営とは、人を使って業績を上げること・・・
■会社の舵取り方法を変える
中小企業の経営者は、社員に仕事を任せられない。組織運営とは、人を使って業績を上げることである。言い換えれば、部下をうまく動かして、結果を出させることだ。
だが、今まで一人で各部門を取り仕切ってきた社長にとって、部門・業務を完全に人に任せることには大きな抵抗があるし、心配もある。しかし健全な意味で会社を成長させようと考えるなら、会社の舵取り方法を変えなければならない。権限を委譲するような組織運営に変えることが必要である。
ただ、ここで誤解してほしくないのだが、任せることがすべて正しいと言っているわけではない。何でも自分がやらないと気が済まない社長は、それでもいい。会社を大きくしなければいいのだ。これも会社としての一つのあり方である。
■当たり前の基本動作が出来ない
また、多くの会社で見受けられる問題として「基本動作」ができていないことがある。朝起きたら「おはようございます―」と挨拶をする、散らかしたら片づける、このような組織人としてやらねばならない当たり前のことが基本動作である。
息を吸ったら吐くように自然に基本動作ができないと、組織人にはなれない。特にできていないのが、報告・連絡・相談と指示・命令である。指示・命令ができないことは深刻で、人を動かす基本動作ができないことは、現場に混乱をきたす。
また、決めごとを守るという基本動作もできていない。守らないこと自体が習慣になっている。決めたことをキチンとやる習慣がないと、どんな新しいことをやろうとしてもムダである。