必要な情報が公開されないと社員が会社に対して『?』を抱く・・・

■何故、公開経営が必要なのか?
それは『経営は環境適応業』であるからだ。環境適応とは少子高齢化の人口構造になれば、シルバービジネスが発展成長するし、地球温暖化対策が必要になっている現在は環境・エネルギービジネスが成長する。この様に私達を取り囲む環境が変化すれば、それに順応していくのが、人間であり、社会であり会社である。
 
スマホ・PC・SNSを活用しない人はいないだろう。つまり、現在の社会生活は公開社会を基盤として生活を営んでいる。それに順応するように一個人では、この情報公開社会に対応し、生活を楽しんでいる。反面、24時間の中で多くの時間を費やす『会社生活』で最低必要な情報が公開されないと社員が会社に対して『?』を抱くのは普通の感覚である。
 
つまり、公開経営に踏み切れない会社は社員からリストラされると認識していただきたい。しかし『公開経営』と『ヌーデイスト経営』は違う。見せなくて良い部分は見せなくとも良い。これがバランスである。特に経営数値に関しては理解が出来ないテーマを見せても、いたずらに混乱を招くだけであるし、誤解の元である。
 
■まずは考え方を公開する
会社の考え方とはその会社の「価値観」である。この価値観を明らかにする代表的な経営施策の一つが「経営方針の決定」である。方針とは「レール」である。このレールは「まっすぐ」「左回り」「途中一旦停車」等とあるが、要は電車(会社)がどのように進んでいくかということだ。これは、短期的には1年間の戦い方を決めることである。経営方針をきちんと定めないのは、12カ月分のレールを敷き詰めないのと同じことだ。
 
だから、1年間の戦い方がチグハグとなる。チグハグとは部門ごとにバラバラであったり、個人によって好き勝手にやったりということで、こうなると統一体としての組織力は発揮できない。社長はこの経営方針を照れずにきちんと全社員に話し、訴えることである。確かに昨日までやっていなかったら照れると思うが、それで全社員に「我がこと」意識が芽生え、会社の基盤が強くなれば十分ソロバンが合う。だから、1年間の方向性を示していただきたい。会社の羅針盤をつくっていただきたい。
 
■次に業績の公開をせよ
そして次に業績の公開である。業績の公開といっても、そもそもあなたの会社の業績とは一体何だろう?一口に業績と言っても、「売上高」「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「経常収支」「一人あたりの付加価値高」などといろいろある。だから、まずは自社の経営レベルに応じ、我が社の業績とは何かを定めることである。ただし、社員が「売上総利益とは何か」を理解していないレベルで、「営業利益について……」と言われてもチンプンカンプンになるのは当然だ。これは順次レベルを上げればいいだけの話である。経営数値は専門学である。その意味やしくみを理解していないとわからない。
 
しかしその最低限の知識を理解することは難しくない。業績を定めたら、社員一人ひとりに到達度を確認させる。例えば一人あたりの付加価値高(月間)の基準が100万とする。この基準に照らし、今月は「○」か「×」を明確にすることである。「×」ならばあといくら足りないか、そしてどのようにすれば達成できたのかを反省し、次の月に生かす。基本はこの繰り返しである。