経営者の仕事にチャレンジをしなければいけない・・
安定期を迎えると、企業は3つのパターンに分れる。私の経験からすると、安定期の次は全般的な規模で10億が一つの境目になる。10億を突破する会社、10億を突破出来ない会社の違いは、明確にある。それは次の3つのパターンである。
■停滞・衰退期
安定期を迎え、社長が次なる成長策を打ち出せずにいると、会社は直ぐにマンネリになる。マンネリとは、3年間やる事が変わらない事である。そうすると業績が落ち込む。安定期は、業績がずっと安定するわけではなく、少し基盤が出来上がった事である。中小企業の損益分岐点操業度は、大体95から98%ぐらいが多い。粗利益額が3%、4%、落ちると、一気に赤字に転落する。更なる成長策を打ち出せずにいる会社はすぐに停滞、衰退期に入る事をご理解していただきたい。
■微成長期
微成長期とは、商品選択、お客様選択、業種選択に恵まれて微成長している事である。優れた商材を取り扱っている、優良なお客様と取引をしているが、何も手を打たないでいると、現状の延長線上で少し伸びる事はあるが、10億の壁を突破出来ない。
■膨張成長期
膨張成長期とは10億の壁を突破し、30億を目指す会社である。経営者のパワーを中心に、多面的な展開を積極的に進める。この多面的な展開は営業所、店舗、エリアの拡大である。だから必然的に、グロスの売上は増える。しかし10億から30億に伸ばす時は、会社の中身が伴わない事が多い。どうしても、成長期の前に『膨張』傾向が付く。
30億を目指すケースは、将棋の金、銀、飛車、角が、備わっていないので『王将と歩の経営のスタイル』。王将がこければ皆こける不安定さもあるが、反面、会社としての勢いもある。今読みになっている社長が、『自分の会社は今8億で、何とか10億を突破したい』と思われるなら、やはり経営者として、経営者の仕事にチャレンジをしなければいけない。