会社の成長をさせてはいけない会社が規模を膨張させるから・・・

■明確な戦略と強烈な頑張リズムで急成長した事例F社
《概要》1995年の創業以来、POP事業・チラシ事業等の開発・製造・販売事業。売上高も直近では2年連続130%以上の高い伸びをしめされた。企業規模も16億・80人弱・3事業体制と成長された企業。経営者は創業者で戦略性に優れ社長。
 
弊社にご依頼があり、事例F社の企業診断を行った事例です。
■診断とは
診断とは、いわば企業の「人間ドック」のようなものであり、マイスター・コンサルタンツが第三者的な立場から企業の現状を分析します。そして、現状の問題点の指摘からより良い方向へすすむための改善の具体策、集中して重点を攻略するための「改善の内容・スケジュールプラン」を提案させていただきます。
 
■現状のF社の状態(年商の壁突破の企業診断結果)
『岐路に立つ既成概念にとらわれない素人集団』。このF社成長要因は明確な顧客政策に基づく戦略展開、機動力の高さ、素人集団だから出来た既存概念にとらわれないチャレンジ精神、労をいとわないよく働く集団がポイントである。そして、成長過程を押えた経営者のトップマネージメントである。           
 
■F社の根源の問題点
『3つのテーマを抱え、次ステップへの展開を余儀なくした会社の成長』
3つのテーマとは、
〇会社成長の規模との戦い
〇主力顧客業界の売上減少との戦い
〇社員の年齢との戦い(現在のやり方では5年は続かない)。
中小企業が成長していく過程では、販売・製造で卓越した技術の持ち主が必要だが、組織を動かしていくには他の要素も必要。事例F社の幹部社員で80名以上の企業で働いた人はほとんどいない。経験がないから、やらねばならない事は皮膚感覚で分かるが、やり方がわからない。だから、仕組みを通じてこの問題を解決するしか方法はない。
 
事例F社社員の方々は感心するぐらい本当に良く働く。しかし、働く事にはどうしても物理的に体力・気力が必要となる。若い集団であるから出来る事・乗り越えられる事を年齢を重ねても同じようにできるかといえば、そうではない事が多いのも現実。
 
人数が増え、同じやり方の仕事の進め方ならば、必ず一人当たり生産性は落ち、人件費等を中心に固定費は逆に上がります。この矛盾が会社を襲います。
                                         
■F社の課題改善の方向
『規模を運営していくマネージメントシステムとそれを動かす要人材づくり(社長の分身づくり)』
組織集団を動かす為のマネージメントに関する特徴は効率性と再現性です。効率性とは、業務手順をルール化し、メンバーがとるべき行動の価値判断基準を定める事で、組織集団の動きに効率性を与える事。つまり、マネージメントによって、誰が何をどのようにすればよいかが明確になり、効率的に仕事を達成できる。
 
再現性とは、チームに必要なコントロール機能を誰がやっても、同じように出来る状態にしていく事。この効率性と再現性を図る会社の仕組み自体がマネージメントとなります。マネージメントはマネージャ自身の属人的な意識でルールや規則を運用するわけでない。会社の仕組みと役割に則って、マネージメントを行う事で組織運営が可能になります。
 
これが出来ないと会社の成長をさせてはいけない会社が規模を膨張させるから、会社がおかしくなります。