会社は成長しているように見えるけれども、実態はプレーヤーばかり増えて・・・
■成長企業のマネージャーは疲弊している
成長している企業のマネージメントがうまくいかない理由について説明します。会社の成長に伴い業務が増加する一方で、人数の増加は必ずしも会社の成長を意味しません。新入社員の教育に時間がかかるため、生産性が低下し無駄が生まれやすくなります。マネージャーは部下の管理に追われ、現場業務に没頭しがちで疲弊してしまいます。成長企業ではこの現象が顕著に現れ、企業は成長しているように見えるものの、現場は混乱状態に陥っています。
■組織を運営する仕組みがない
組織を運営管理する仕組みの不在から、企業は個人企業の集合体のように機能しています。社長と社員が直接コミュニケーションを取らざるを得ないため、本来マネージャーなど中間管理職が担うべき業務まで社長が引き受けざるを得ません。 企業の成長過程で壁に当たる度に、マネージメントの在り方を見直す必要があります。
創業期では社長が現場を直接管理しますが、急成長期には部門長の役割が必要となります。安定期に入ると組織図ができ、部門が確立しますが、社長が現場から手を離すのは難しく、成長の壁を乗り越えられない企業が多いのです。 成長企業のマネージメントのポイントは、業務増加に対応する人員とルール・システムの整備、そして社長が現場中心の発想からの脱却と会社の仕組みづくりであるとされます。健全に規模を拡大したい企業は、規模に応じたマネージメント技術の構築が必要不可欠なのです。
■仕事が増える事が企業成長の本質
会社が成長し、人数が増えている皆様の会社ではこういうことっていうのは起こっておりませんか。
仕事が増える事が企業成長の本質です。社員の方が増えるから、企業が成長することではありません。仕事が増えるから会社が成長する事が本質です。仕事が増えますから、当然忙しくなり、社員の方を増やします。しかし、生産性が悪化し無駄が目立つ状態が発生します。
新しい人が入りました。その方が会社の仕事をすぐできれば問題はないのですが、すぐには出来ません。新入社員は増えるが、上層部は忙しいから教育ができない。しかし人数は増えているので現場が混乱する。そうすると、赤字社員が増加し一部の人間に仕事が集中して以前よりより忙しくなります。その代表例がマネージャーです。
マネージャーは本来チームを動かしたいが、人手が足りない、忙しいから現場の業務に張り付き状態になりやすい。結果、悪循環サイクルになり、プレイングマネージャーが疲弊していきます。この状態は実は成長されている企業ほど顕著に見られる現象です。つまり、会社は成長しているように見えるけれども、実態はプレーヤーばかり増えて、現場は糸の切れた凧状態で混乱をしています。人、チームをコントロールする仕組みがないから、現場は個人商店の集団で仕事をしている状態になっています。
■経営者が歩くルールブックから脱皮
成長している企業のマネージメント変革のポイントは大きく2つあります。1点目は、仕事の増加に伴い人が増えます。だから、ルールや基準の整備とシステム化が必要になります。つまり会社の仕組みを作る事です。2点目は社長が歩くルールブックから脱皮して、会社を全社員で動かす為に意識変革を図る事です。会社全体が変わるときに一番変わらなければいけないのは、実は経営者です。経営者が歩くルールブックから脱皮して、会社らしい会社をつくる事、すなわち組織として会社を運営していく事が求められます。
経営の技術を構築しなければ、社長のやる気イコール頑張るリズムだけでは成長対応の壁は突破できないです。ただ誤解していただきたいのは、健全な意味で会社の規模を大きくしていきたいと思われる方は、その規模に応じた経営の技術を構築していかなければいけないです。
会社は大きいから良い会社、小さいからダメな会社ではありません。肝要な事は経営者を中心として身の丈に合ったどのような会社を創りたいのか。その意志を明確にすることです。