レベルアップ出来ていない人、体制では仕組みを機能させる事が出来ない事が・・・・

■バランス経営
経営スタイルのポイントは「バランス重視経営」である。
会社の規模を成長させてきた得意であったライン機能と会社の規模が大きくなり後付けで作ったスタッフ機能が曖昧でうまく回らないことが多い。組織の機能は、規模の割に全機能(製造・営業・仕入・マーケテイング・物流・総務・経理・人事等)を保有している会社が多いが、その機能を動かす人的レベルが対応できていない。
 
組織を動かす中枢人材面は、部門長(現場の親分)はそれなりにいるが、部門経営者がいない為に全社展開戦略を推進しなければならない人が部門内の業務のみに追われている。戦略として複数事業部の展開を図ろうとするが、シナジー効果が発揮されにくい。背景としては単体事業部の戦略のみから全社的な相乗効果を狙った戦略展開の必要性が出てきて、組織的に経営本部や営業本等の本部機能の専任化機能をつくるが、うまく稼働出来ないからである。

■社員の意識は地域の大企業で働いているつもりだが・・
さらに会社全体を調整・統括する基盤が乏しく、事業部ごとのセクショナリズムに陥りやすい。重点エリア・重点分野のシェア拡大が思うように進まず、今まで利益に貢献してきた主力商品も段々と陳腐化していく事がある。
 
社員の意識は地域の大企業で働いているつもりだが、やっていることは中小企業。つまり意識と行動のバランスが崩れやすい「外面良好・内面ふらふら体質」でバランスの欠落した体質を持っている。やっていることは中小企業だが、規模からくる意識だけが大企業である為に社員同士の触れ合いが少なく、中小企業のよさも消えていく職場が多い。
 
■人の成長スピードは会社の成長スピードより確実に遅い
会社は規模との闘いでもあります。そのポイントは、人の成長スピードは会社の成長スピードより確実に遅い事にあります。そして、その問題が会社に歪をもたらします。この歪が現場では、マネージメントが出来ない、人が動かない、一人当たりの生産性が減少等の問題として発生してきます。
よく陥る現象として、会社成長に伴い人材面で1番成長したのは経営者しかし振り返ると、自分と差の広がりすぎた幹部・社員に経営者は呆然とします。差が広がりすぎた人材能力に対して仕組で対応しようとするが、レベルアップ出来ていない人、体制では仕組みを機能させる事が出来ない事が最大の問題点となります。つまり、仏を彫っても魂が入らないので、効果は薄くなるばかりです。

 
会社全体を考えると必要機能の確立とそれを動かす人材のレベルアップ、本格的組織運営方法へのギアチェンジが求められる転換期であります。
年商が50~100億手前、社員・パート数が200名~300名前後の対応方法には、下記の4つの力が必要となります。

規模を支える仕組みづくり(基盤構築力)、規模を動かす組織運営(現場運営力)、 規模を動かす人のレベルアップ(推進対応力)、規模をつくる健全な成長(戦略展開力)。
この規模になると、組織で会社を運営していく組織運営の視点がないと企業は衰退していく