チーム全員でチームを動かすシュアドマネジメント
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中小企業に必要な業績を創る黄金法則③ 黄金法則を動かす為の環境整備
戦略だけでは、業績は上げりません・・・
業績を創り上げる黄金法則である部門方針、商材戦略、戦術、戦闘を現場で動かす為には環境を整える事です。その内容ついて説明します
■環境整備
業績をつくる黄金法則をチームとして動かす為には環境を整備する事です。
〇基本動作
〇メンバーの仕事スキルアップ
〇マネージメントシステム構築等で働きやすい職場を整備していく事です。
環境整備がないチームの特徴は、学習能力が弱いチーム。現場での仕事は繰り返し行う規則性の仕事が70%です。学習能力を高めないと同じ失敗を繰り返したり、チーム運営や現場業務の仕事のレベルが上がらず、リーダーに依存しすぎるチームになります。また、指示命令や報告連絡に代表される基本動作の徹底させる方法や各メンバーの仕事における知識・技術のスキルアップ等も大事な環境整備となります
■黄金法則の流れ
〇業績対策は部門方針、商材戦略を検討・決定します。
〇それを明日からどのように具体化していくかを考えて、決定事項をつくるのが戦術です。〇次に現場で戦闘を行う実践となります。
〇現場が動き出すと、必然的にプランのやり直しがでます。その時に戦術の組み直しと戦闘のやり直しを行う軌道修正が必要になります。
〇そして、月末を迎え、次回にやりやすくしていく為に環境整備を図る流れとなります。
黄金法則が進まない背景として中小企業が抱える体質特性とプレイングマネージャ体制にあります。
戦略だけでは、業績は上げりません。チームを動かすリーダーの方々は、部門方針・商材戦略、そして全員を巻き込んでの戦術・戦闘という流れをきちんと自分の中で整理・体系化し、チームに共有化させていただきたいです。
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中小企業に必要な業績を創る黄金法則② 決め事をキチンとやらせる戦術・戦闘
決め事が出来ないチームには、業績のご褒美はやってこない・・・・
業績を創り上げる羅針盤である部門方針と商材戦略でやるべき事を検討しても、それだけでは現場で実践する事にはなりません。プレイヤーとマネージャーを兼任スタイルでチームを動かすプレイングマネージャー体制には戦術と戦闘の機能委を入れないと決まった事を決まったように出来ません。その戦術と戦闘について説明します
■戦術
戦術は人を動かす方策であり、決め事をキチンとやらせる事です。
業績対策の部門方針と商材戦略を現場で実践していく方法を検討し、決める事が戦闘機能です。当月の1~31日までにやるべき事を『誰が、何を、いつ迄に、どのような方法で』の形式で具体的に決定事項をつくる事です。成果を上げるためにやるべきことを準備し、どのように人を動かすかを決めていくのが戦術の役割。そのポイントはやり方を決め、できるようにすることです。決め事をキチンとやらせるのは、リーダーの役割です。その前提となるのが、やるべき事の決定事項をつくることです。
いくら会議・ミーテイングで検討しても『誰が、なにを、いつまでに、どのような方法で』やるのかが決まらなければ、明日から行動に移せません。いくら目標を決めても、方針を示しても、差額対策を検討しても、明日から動く決定事項がなければ、前進はしないのです。戦術の仕組みには、決定事項を管理していくシステムが必要となります。この部分に着目していない会社・チームは多いと思います。
決め事とは人を動かす第一歩です。チームで今月やらなければならない決め事を全員が共通認識として持つ事です。
■戦闘
戦術機能で1か月間のやるべき事が具体的に決定事項として決まります。それに従い、全員が役割分担に基づき、決め事を決まったようにやる事が戦闘の重要な機能。戦闘とは実践力です。目標を達成させるために、日々の仕事に対し、やらざるを得ない仕掛けをつくり、やらせていく方法です。決まった内容を決まったようにやらせていくというのが戦闘であり、役割分担による日常業務・具体策の実践です。チームリーダーを含め、全社員が努力して実践する事です。
業績の良い会社は、決め事を守る意識が高い。高いから『守らせる事』に労力を注がなくて済む。結果、他の事に注力できるから、業績も上げやすい。組織は人が動かす。人が組織を動かしやすくする為には、やるべき事をパターン化する事である。やるべき事のパターンを決めないから、習慣化出来ない。
戦闘がないチームの特徴は、笛吹けど、踊らない状態のチーム。経営は最終的には実践の勝負です。決まった事を決まった通りに出来ないチームには、業績のご褒美はやってきません。
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中小企業に必要な業績を創る黄金法則① 業績づくりの羅針盤となる部門方針・商材戦略
残念なことにチームの進むべき道順がわからないので・・・・
中小企業には、業績を創る黄金法則があり、
その流れは
〇部門方針
〇商材戦略
〇戦術
〇戦闘
〇環境整備の5つのポイントがあります。
まずはチームの業績を創り上げる為に必要である羅針盤機能の役割である部門方針と商材戦略について説明します
■部門方針
まず、会社全体にかかわる方向性を示すのが経営方針。この経営方針の流れに沿って部門の方針を示すのが部門方針ということです。部門方針は3カ月を1クールと考え、チームの進み方を示します。この進むべき道順を示す機能はチームリーダーとチームNO2で担当します。
この部門方針が機能しないと進むべき道順がわからないチームになります。現場での活動量はあります。しかし、残念なことにチームの進むべき道順がわからないので各メンバーが自分の判断で業績目標にチャレンジしている状態です。チームとしてバラバラで統一態としての成果が出にくく、効率性、再現性に乏しくなります。
■商材戦略
次に商材戦略となります。商材戦略は商いの材料であり、差額商材を創る戦略です。部門方針を打ち出すのと同時に商材戦略も立案しなければいけません。やるべき仕事はたくさんあるが、これから向こう3カ月間で重点として取り組む仕事はなにか?これがイコールで部門方針となります。それに対して、商材戦略とは業績目標への対策を考える事です。商材戦略の商材というのは商いの
材料であり、業績目標への対策を創る戦略です。
商材戦略は、
〇業績目標計画を達成するために
〇その差額・ギャップ・不足分を明確にして
〇根拠ある商材をつくり
〇その実践具体策を練る事です。
営業、製造、間接部門共に目標があります。その目標に対して現状を見た場合に、差額やギャップや不足状態が必ずあります。その差額・ギャップ・不足対策を考えるのが差額商材をつくるという視点です。
商材戦略が弱いチームは、現実の数字をつくる具体策が弱くなります。チームの方向性はありますが、現実の数字をつくる具体策が弱く、業績に貢献しないルーチンワークの日常業務に追われた振りをするのが上手くなります。商いの材料がないわけですから、堅実にやっているつもりでも成果は出にくい状態です。
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リーダーシップ・マネージメントの誤解③ リーダーシップは全社員に求められる能力
チームを動かす為のメンバーへの頑張らせ方を工夫していく・・・
■プレイングマネージャーだけでチームを動かすなんてナンセンス
中小企業は兼任主義で会社を動かしています。部門長=リーダーは自分の現業を持ち、そしてチームマネージメントを行わないといけません。つまり二足のわらじを履いているわけです。一般的な書物に出てくるリーダーシップ論は専業マネージャーについて説明しています。だから、難しい手の込んだ事をやってもそれなりに対応ができるのでしょう。
しかし、私達プレイングマネージャーは自分自身の現業とチームを動かすことを同時に考え実践する人で、難しい役どころなのです。あなたの1ヶ月を振り返りましょう。月初には自分が大部分の業務をやるのではなく、メンバーに役割をやらせないといけないと頭で理解するでしょう。しかし、月末が近づくと業績が気になり、責任感という心がうずき、チームマネージメントを放り投げた現業100%の仕事をしているあなたがいませんか
■現場からマネージメントがなくなる
そうなると、現場からマネージメントがなくなり、結果として、成長していないメンバーがいます。そして次こそはメンバーに任せようと反省するわけです。結論からいうと、プレイングマネージャーだけでチームを動かすなんてナンセンスです。
中小企業とはいえ、日々求められるテーマが高度化・専門化になっています。リーダーだけがレベルアップしても、ダメな社会環境です。チーム全員がレベルアップする事が求められています。その一つとしてチームはメンバー全員で動かす発想がないとチームは機能しなくなっているのが現状です。多くのリームリーダーが頑張っている事は知っています。しかし、チームを動かす為のメンバーへの頑張らせ方を工夫していきましょう。
■リーダーシップが上位者のみに求められるのは間違い
役職が上にいけばいくほど、リーダーシップがないと目立つ。何であの人は部門長なのに、リーダーシップで引っ張ってくれないのかと非常に目立ちます。反面若い子が、1つのテーマで一生懸命頑張ってみんなを引っ張ると、あいつは若いのに、あんまり経験がないのに、しっかりしているといわれる。これもリーダーシップである。リーダーシップはその人の役割遂行に必要な手段である。
トップにはトップのリーダーシップが求められて、メンバーにはメンバーのリーダーシップが求められます。つまり、上に行けば行くほど、リーダーシップを発揮しやすい条件と裁量を与えられ、影響力が強いから、リーダーシップが発揮できないとすごく悪いほうで目立っていくっていうことになります。
リーダーシップとは、リードするスキルであり、周囲を引っ張り、巻き込んでいく事。つまりチームの目標、個人の仕事を達成しようとする時にどれだけ人を巻き込む力があるかである。だから、リーダーシップは、リーダーだけではなく、全社員に求められる能力でもある。
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リーダーシップ・マネージメントの誤解② リーダーのみに期待しないほうがチームはうまくいく
今までのリーダーの経験もメンバーの経験も役に立たない・・・・
■現場の仕事が出来るから、リーダーになる現実
中小企業ではチームのまとめ方がわかっていない人が、まとめ役になる現実がある。わかりやすく説明すると、リーダーシップやマネージメント能力があるから、リーダーになるのではなく、現場の仕事が他の社員より出来るからリーダーになる傾向が非常に強い。
リーダーシップやマネージメントの考え方や方法論がわからないままに、事前訓練もなく、まとめ役になるわけですから、どうすればよいかわかりません。ましてや、この10年の環境変化に戸惑いを覚えるリーダーも多くいます。仕事のIT化が進み、社内のコミュニケーションの方法が大きく変化しました。多くの会社で見られるのが、グループウエアを活用する事によって、社内での会話が非常に減っている事です。
〇隣にいるのにメールでやり取りする
〇リーダーが目の前にいるのに、口頭での相談ではなく、グループウエア日報で報告するとか、目的と手段の履き違えが多くみられます。
結果、その弊害として形だけのコミュニケーションとなり、真の意味でのチームを醸成していくプロセスが削がれています。
■成熟社会はリーダーのみに期待しない
また、成熟社会の本格到来により、業績の上げ方、仕事の進め方が高度化、専門化になりすぎてそれに対応していくのも大変です。シンプルに考えてください。リーダーの数より、メンバーの数のほうが圧倒的に多い事実。この激しい経済変化で、リーダーのみに期待してよいのでしょうか。わたしは違うと思います。
この10年の変化は誰もが未体験ばかりです。そして今までの経験は役に立たないともいわれます。リーダーの数より、メンバーの数のほうが多いわけです。リーダーもメンバーも始めて経験する現在の経済環境。今までのリーダーの経験もメンバーの経験も役に立たない。
あなたなら、どう考えますか。
わたしなら、リーダーとメンバーは一緒に悩み考え、対策を打ち出し、行動していくほうがよいと考えます。肩書きや地位だけで対応できる環境ではありません。ここで必要なことは、役割としての立場です。
リーダーという肩書き・地位だけでチームを動かすのはムリです。そうではなく、チームをメンバーと共に成長させていく牽引役としてのリーダーが欲しいのです。だから、チームをチームメンバー全員でサポートしていく必要性もでてくるわけです。
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リーダーシップ・マネージメントの誤解① 能力がないのではなく、経験した事がないだけ
あなたはリーダーシップを義務教育の中で教えてもらいましたか・・・
■プレイングマネージャーとは
マネージメントを専任でやる人をマネージャーといい、会社でいうと中堅企業、大企業にみられるケースです。それに対し、プレイングマネージャーとは、自分で現場の仕事も担当を持ちながら、マネージメントもこなす役割で、中小企業にみられるケースです。プレイングマネージャーとはプレイヤーであり、マネージャーでもある状態です。
サッカーで例えるとグラウンドでボールを蹴りながら選手交代等の作戦展開を考える人ですが、現実的にサッカーの世界には誰もプレイングマネージャーはいません。
あなたがサッカーチームのプレイングマネージャーとしてピッチに立って、息をゼイゼイさせながら走り、選手交代・作戦展開を考えられますか?メッシもクリロナもやった事はありません。それだけ両立させる事が難しい役割です。
■プレイングマネージャーの仕事は難しい
中小企業のマネージャーは現場の仕事ができるようになると、マネージャーになります。最初からマネージメントが出来そうな人を抜擢することはない。
そういう意味では選ばれし天才集団プロ野球の監督兼選手と似ている。しかし、スーパーエリート集団の幾人かが監督兼選手に挑戦したが、成功した人は殆んどいません。
それだけ現場の仕事を担当し、チームも動かすプレイングマネージャーの仕事は難しいのです。人を動かす方法としてマネージメントがありますが、マネージメントは会社の仕組みそのものです。
■日本の義務教育にないカリキュラム
あなたは組織を運営する際に必要なリーダーシップやマネージメントを義務教育の中で、学校の先生に教えてもらいましたか?答えはNOのはずです。
何故なら、日本の義務教育カリキュラムにはないからです。ないから、社会に出て、その立場になり、ぶっつけ本番で初めてリーダーを経験するわけです。大手企業は役職の昇格に伴い、様々な研修を受けて、準備に備えます。
しかし、中小企業にそんな余裕はありません。だから人・組織を動かす際に中小企業特有の共通問題が発生するわけです。
■人・組織を動かす中小企業特有の共通問題
その人・組織を動かす中小企業特有の共通問題は次の4点に集約できます。
〇基本動作が出来ていない
基本動作というのは、息を吸ったら吐くように出来ないと組織では、仕事になりません。特に出来ていないのが、報告・連絡・相談と指示命令です。人を動かす基本動作が出来ていないので、動き方が混乱をきたすわけです。
〇決め事を守らない、守らせない習慣
やるべき事をキチンとやる習慣がないと何を考えても無駄となります。
特に、決まった事を決まった通りにやる事は業績を決定付ける要因のひとつです。この理解が出来ないチーム・メンバーには、業績のご褒美はやってきません。
〇数値使って判断する習性がない
日本語で1番正しい言葉は数値、数字・数量、期限です。数値を使わず、仕事をすると「あれはどう」、「これはどう」のやりとりになり、具体的な行動が出来ずに成果は出てきません。
〇目標はあるが、具体的な道順がない
道順とは、灯りをともす役割です。会社に方向性・道順があれば、進みやすい。会社は人間動物園です。この人間動物園の動物達は好き勝手に動く事が多い。道順を示さないと寄せ集め集団のチームは組織で動く基礎固めができていないから、バラバラ集団になりやすい。
■環境整備とは
リーダーシップやマネージメントの必要性は組織で仕事をする必要性があるから、発生する行動です。組織そのものには、1つの共通目的・目標に向かって人の能力を結集されるところに運営のポイントがあり、チームを組織的に運営する為には、環境整備が必要です
○チームのマネージメントの方法を決める
○チームの効率化を図るために仕事の標準化を行い、教育を行う
○メンバーが決まった事を決まった通りに実践する
○基本動作を守る等の人を動かしやすくする為に会社のインフラを整備する事です。
組織は人が動かします。人が組織を動かしやすくする為には、やるべき事をパターン化する事です。やるべき事のパターンを決めないから、習慣化出来ずに定着しません。
つまり、習慣化させるためには環境整備が必要となるのです。
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21世紀型のチーム運営スタイル(シュアドマネジメント)⑤チームでチームを動かす事をワークする
チームワーク強化には、チームづくりを行なう必要性がある・・・・
■そもそもチームとは
チームワークとは、チームを構成する人たちがそれぞれ自分の行動を起こしながらも、チームとして統制のとれたワークをとっていることをいいます。皆が同じ方向に向かって協力し合いながら動いている状態。個人プレイは、あくまで自分1人で物事をすることですから、みんなと協力して共同で作業を行うということはありません。
チームワークが大切なのは、そこにいる人たちの人間関係を単に良くするためではなく、個人の能力や力では達成が困難なことでも、チームならやり遂げられる事にあります。仕事をするうえで必要な人数が集まったから、チームワームを発揮できるわけではない。そもそもチームとはメンバー全員がチームの一員である当事者意識を持つ事から始まり、共通の目的・目標を持って、それを達成させるプロセスを共有する集合体である。
■チームワーク強化の4つの視点
チームワークを強化していくには、共同で何かをする前にチームづくり(ルール・基準作り、スキルアップ、目標設定等)を行なう必要性があり、そのポイントは4点あります。
〇目的・目標の共有(目的、目標、方法を理解している)
〇参加意欲を高める(自分のやるべき事を理解している)
○スキルアップ(自分のやるべき仕事の力量アップ)
〇協調性(チームのルールを知り・守る)
チームがチームとして機能するためには満たすべき条件がある。東京大学に入るより難しい選ばれし天才集団であるプロ野球の選手でさえ、練習で反復したプレーしか試合ではやらないといっている。
中小企業の現場では、チームワークの初動状態=チームづくりが出来ていないのに、ムリにメンバーをスタートラインに立たせようとするリーダーが多い。
チームワークとはチームでワークをする事を準備して、全員でチームを動かす事である。
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21世紀型のチーム運営スタイル(シュアドマネジメント)④ お手本は小学校のクラス運営
学級委員長が中心となり、黒板消し係、給食当番等のクラス全員で動かす・・・
■全員でクラスを動かしていく姿
中小企業のリーダーはマネジメントの初心者からチャレンジしていきます。経営者に『○○君、君も主任だ。明日からリーダーシップ・マネジメントを発揮しなさい』と一方的宣言をされます。しかし、マネジメント方法を知らないから、プレイヤーの延長線上の考え方で、もがきながら実践しています。しかも、チームを動かす事に関してチームメンバーはリーダーに依存して、無関心状態。
プレイングマネジメント体制のお手本は小学校のクラス運営です。学級委員長がいて、副委員長が中心となり、黒板消し係、給食当番、保健委員、飼育係り、放送委員等がいてクラス全員が役割を担って、全員でクラスを動かしていく姿がプレイングマネジメントスタイルの理想の姿です。
■多くの勘違い
多くの会社が勘違いしているのは、役職者でないと『リーダーシップ・マネジメントをとやってはイケナイ』と勝手に決め付けている事です。
チームにとってリーダーシップ・マネジメントの目的が達成されるなら、誰がやってもよいのではないでしょうか?しかも、チームリーダーは『プレイングマネジャーの兼任主義でマネジャー業務100%の人』は誰もいません。ならば、最初から発想を変え、プレイングマネジャーだけがチームを動かすのではなく、全員でチームを動かすプレイングマネジメント体制の考え方が自然だと思います。
つまり、チーム内のチームリーダー・中堅社員・一般社員の経験・レベルに応じたリーダーシップ・マネジメントの役割をそれぞれに持たせる方法がチームとしては、目標が達成しやすくなります。何故なら、全員がチームを動かす為に必要なリーダーシップ・マネジメントの内容を知る事により、日常からそれを意識して仕事を行うから、チームとしてレベルがアップするからです。
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21世紀型のチーム運営スタイル(シュアドマネジメント)③リーダー役はリーダーだけのものではない
組織が出す結果に対して「リーダー」が及ぼす影響力は1~2割・・・・
■リーダーシップはチーム全員に必要
リーダー役はリーダーだけのものではありません。いわゆる「部下」の立場から発揮されるリーダーシップもあります。そもそもリーダーシップとは、リードするスキルであり、周囲を巻き込み、引っ張っていく事です。
メンバーが、自分の担当する業務に関してチームに働きかけ、チーム目標に貢献していく事です。
この貢献の仕方に、次の3つがあります。
○チームリーダーとしてのチームを動かす事への貢献の仕方
○サブリーダーとしてのチームを動かす事への貢献の仕方
○チームメンバーとしてのチームを動かす事への貢献の仕方
基盤が脆弱なチームの特徴は、ある特定の人にしか出来ない業務が多すぎる事。日常業務、管理業務でもしかり。これは何を意味するのか?それはリーダーシップ、マネジメントが一方向からしか発揮できていない事を意味します。
たとえば、会議でよく起こっている事象で以下の事があります。司会進行は部長。部長の携帯電話にお客様から電話がかかる。そうすると会議が中断し、部長が戻るまで会議は始まらない。一方向からしか発揮できていない典型的な例です。
■リーダーシップは訓練すれば身に付くスキル
リーダーシップとは、リードするスキルであり、周囲を引っ張り、巻き込んでいく事です。このケースなら、部門のNO2であるサブリーダーが司会進行をすればよいだけであるが、やらないのではなく、出来ないのです。
○社長が居ないから・・・
○部長に聞かないとわかりません・・・
○リーダーから教えてもらっていません・・・
○標準化が出来ていませんから、私達は出来ません・・・
等とこのようなケースは、いろいろな現場場面で見受けられます。
本来、チームを目標へ導くことはリーダーの役目だと思われますが、チーム内で価値判断基準や目標が共有化されていれば、サブリーダーでもメンバーでも自分が担当する業務についてリーダー役を発揮してチームを目標達成に導いていくことが可能となります。
■メンバーシップを大切にする
メンバーシップとは、メンバー全員がリーダーと同じ気持ちの組織を目指す考え方。組織が出す結果に対して「リーダー」が及ぼす影響力は1~2割といわれ、「チームメンバー」が及ぼす影響力は8~9割との調査があります。つまり、組織改革を始めるのはリーダーですが、完遂させるのはチームメンバーです。
組織・リーダーに対するメンバーの主体的協力が成果を出すポイントになっている時代です。
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21世紀型のチーム運営スタイル(シュアドマネジメント)② シュアドマネジメントとは
リーダー一人があくせくやってもしょうがない・・・
■JOBリーダーという視点
環境が変化し、それに適合させる事は、社会・業種・会社・個人も同じである。成熟社会で仕事が複雑化する中では、組織で動く全社員に現場の業務とチームを動かす仕事の2種類の仕事が求められる。
この変化に対応していくスタイルがシェアード・マネジメントである。チームを動かす為に多様なリーダーシップが求められる中で、1人のリーダーだけでは対応しきれないケースが増えている。一部の人間が兼任で組織を動かすのではなく、必要な役割機能ごとにサブリーダーや中堅社員の方々にJOBリーダーの役割を担当してもらい、組織内の当たり前のレベルを変えて、全社員で組織を動かす事が求められている。
■シュアドマネジメントとは
現在のチーム運営において、カリスマリーダーシップの求心力でチームを動かす方法は時代に合っていません。組織の目標実現に向けて、メンバーの主体的協力で動くチームが求められています。その為には、リーダーだけではなく、メンバーが目的や目標が何であるかを理解し、それが自分の問題であると認識されている事。そのうえで、自分がやるという自覚が求められます。
共有化は21世紀の組織運営を代表するキーワードがあるが、「シェアード・マネジメント」は共有型リーダーシップである。組織は小さければ小さい程、そのなかで働く人は責任感・想像力が発揮される。一人一人が自分の存在価値を組織の中で見出せれば、働くやりがい度や喜び体感度は満たされやすくなる。メンバー全員でチームを動かすスタイルがシュアドマネジメントなのです。
■全社員参画がポイント
古くから『リーダーは生まれるものであって、創られるものでない』といわれてきました。これは政治家・武士の話であり、天命としてのリーダーです。確かに生まれつきリーダー的性格を持っている人はいます。学生時代にクラブ活動のキャプテンや生徒会会長はその一例です。
しかし多くの会社のリーダーは大多数が後天的な役割をしてのリーダーであります。もって生まれた性格と後天的な役割認識としての資質は違います。後天的な役割認識とは自分がチームのリーダーとしての自覚があるかどうかです。そしてこの自覚を時代変化に合わせて対応させる事で成果をだせるようになります。
今のチーム運営の環境はリーダー一人ではなく、全社員参画でチームを動かす事がポイント。プレイングマネジャーの特徴は現場の仕事が一番できる人が担当しているケースが多い。しかもチームを動かすマネジメント業務もほとんど一人で実施しているケースが多い。このようなチームはリーダーとメンバーの差が有りすぎて、リーダーへの依存度が高く、リーダーこけたら皆こける状態に陥りやすい。
リーダー一人があくせくやってもしょうがない。全メンバーが自分の役割に対してあくせく努力するから、結果として目標が達成出来やすい。参画とは自ら考え、判断し、行動し、責任を取ることである。唯単に会社に居るだけの人在を育ててはいけない。自ら考え、判断し、行動し、責任を取る人財を創る為にも全社員参画型のチーム運営スタイルを構築しないといけない。
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21世紀型のチーム運営スタイル(シュアドマネジメント)① 全社員に求められる2種類の仕事
チームの動かし方も全社員で行う事が求められています・・・
■現場の業務とチームを動かす仕事
成熟社会で仕事が複雑化する中では、組織で動く全社員に2種類の仕事が求められる。それは、現場の業務とチームを動かす仕事です。そしてこれを実現するスタイルがシュアドマネジメントである。では、シュアドマネジメントとは何か。チームを動かす為に多様なリーダーシップが求められる中で、1人のリーダーでは対応しきれないケースが増えている。
現在の環境は、仕事はあるけれど人的資源(能力・数)が足りないから、対応できない企業が多い。この環境では、一部人間が兼任で組織を動かすのではなく、必要な役割機能ごとにJOBリーダーを設け、全社員でチームを動かし、組織内の当たり前のレベルを変えて、全社員のレベルを上げる事が重要。その為に必要な役割機能ごとに権限を与え、それぞれの担当機能分野でリーダーとしての役割を担う機会を提供する。
■共有型リーダーシップ
共有化という21世紀の組織運営を代表するキーワードがあるが、シュアドマネジメントは共有型リーダーシップである。
組織は小さければ小さい程、又、ビジネスは因数分解してシンプルにすればするほど、責任感・想像力の発揮により、チーム・自分の過去慣習を断つ事ができ、時代変化に臨機応変に対応できる。
中小企業で組織を小さくするとは、会社を動かす機能役割を全員で担う事であり、そのスタイルがシュアドマネジメント。2017年から本格的に、このスタイルにチャレンジしている企業が数社あるが、私の経験則で観ると人的企業体力が120%以上向上しており、それに伴い業績も向上している。
■全社員で社会の変化に、仕事の質を合わせる
私達を取り囲む経済環境が高度化、複雑化、専門化になりすぎて今までの経験が役に立たない時代になっております。つまり、仕事の質を上げないと生きていけないように大変化しています。この仕事の質を上げるとはチームリーダーだけではなく、全メンバーにいえる事です。その為には、仕事の内容を変化させる事です。
〇チームリーダーにはチームをまとめる以外に新たに、商品開発、技術開発そして販売エリア・チャネル開発等の戦略的な動きでチームに仕事、そして業績をもたらす仕事にチャレンジしていく事が求められます。
〇サブリーダーは、チームリーダーの代行としてチームを運営する事が必要。何故なら、リーダーが戦略的な動きをしても、チームにはチームを動かす機能が必要です。これをやる人を育てないとリーダーは戦略的な動きは出来ません。
〇各メンバーには実務処理能力のレベルアップが求められます。そして、全社員が自分の役割に対して、責任を持って、上司・部下関係なくリーダーシップを発揮し、目標・目的を実践していく事が必要。
全社員のレベルアップが求められ、チームの動かし方も全社員で行う事が求められています。
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